『技能実習法』による新たな技能実習制度について(実習実施者<受入れ企業>が注意すべきポイント)

 
 

『技能実習計画』の認定について

技能実習生ごとに、かつ入国前(技能実習1号入国時)、2号(入国から2・3年目)および3号(入国から4・5年目)の区分ごとに作成。
⇒『外国人技能実習機構』(以下『機構』という)の認定を受けなればならない。
 
技能実習計画の認定申請には技能実習計画1件(1名)につき3,900円の手数料が必要。
認定申請に関わる手数料は、1号~3号まで協会負担。
認定を受けた技能実習計画について、目標の変更、職種および作業の変更など変更
認定申請については、実習実施者都合による変更については実習実施者負担。
 

*変更事項については、変更内容などを当協会にご相談お願い致します。

 
 

技能実習責任者について

(1)実習実施者または常勤の役職員
(2)自己以外の技能実習指導員、生活指導員その他の技能実習に関与する立場の者
(3)過去3年以内に技能実習責任者講習を修了した者(義務化)
上記(1)~(3)の条件を満たす方を技能実習責任者とする必要あり。
 

技能実習指導員について

(1)実習実施者または常勤の役職員で技能実習を行わせる事業所(工場など)に所属する者
(2)技能実習生に修得させようとする技能等について5年以上の経験がある者
※実習実施場所が複数ある場合、実習実施場所ごとに技能実習指導員を選任する必要あり。
 

生活指導員について

技能実習指導員同様、実習実施者または常勤の役職員で技能実習を行わせる事業所
(工場など)に所属する者でなくてはならない。
※技能実習指導員同様、実習実施場所ごとに生活指導員を選任する必要あり。
※技能実習責任者、技能実習指導員および生活指導員の兼務は、各々の要件を満たせば兼務は可能。
 
 

技能実習生の報酬について

「日本人労働者と同等以上であること」を説明が求められる。
実習生と同レベルの日本人労働者がいる場合⇒その者の職務内容や責任等と比較実習生と同レベルの日本人労働者がいない場合⇒実習生に最も近いレベルの者と比較し、賃金規程がある場合、賃金規程と照らし合わせて比較、賃金規程がない場合、実習生と比較対象者がどのように異なるかを説明する。
 

宿泊施設について

新制度では宿泊施設について確認書を提出しなければならない。
宿泊施設の要件
寝室については、床の間・押入を除いて1人当たり4.5㎡確保。(1人=3畳程度)
ただし現制度から使用している宿泊施設については、寝室以外に私有可能スペース等があり、実質1人あたり4.5㎡ある場合は認められる。
就眠時間が違う技能実習生が2組以上いる場合(=交替勤務を採用している場合)は、寝室を別にしなければならない。
 

実習生が定期的に負担する費用について

定期的に負担する費用・・・食費、宿舎費、水道・光熱費など
宿舎費(借上げ物件の場合)は賃料(管理費・共益費含む)を入居する実習生の人数で割った金額以内。
水道・光熱費については、実際にかかった金額を当該宿泊施設で実習生と同居している者(実習実施者やその家族、その他従業員など)の人数で割った金額以内。
 

技能実習実施困難時の届出について

・事業・経営上の都合、実習生の病気や怪我(労災を含む。)の事情等で技能実習を行わせることが困難となった場合
⇒監理団体に連絡、監理団体より機構へ『技能実習実施困難時届出書』を提出。
 
・実習生が技能実習計画の満了前に途中で帰国(=途中帰国)する場合
⇒技能実習生に対し帰国の意思確認を書面で十分に行い、技能実習生の帰国が決定した時点で帰国前に機構へ『技能実習実施困難時届出書』を届出。
 
・実習生が失踪した場合も、機構に『技能実習実施困難時届出書』を届出。
 

監理団体・実習実施者に対する報告徴収、実地検査について

機構の実地検査等は、監理団体に対して1年に1回程度、実習実施者に対して3年に1回程度で定期的に実地検査を行う予定。
機構が行う実地検査等について、虚偽の回答などした場合は認定の取消事由となるだけでなく、非協力的だった場合、必要な情報が得られないと判断され技能実習計画が認定されなくなる。
 

帳簿の備付けについて

(1)技能実習生の管理簿(記載事項については別紙参照)
(2)認定計画の履行状況に係る管理簿(参考様式4-1号)
(3)実習生に従事させた業務及び技能実習生に対する指導の内容を記録した日誌
(参考様式4-2号、『技能実習日誌』※)
※現行制度でも義務付けられている『技能実習日誌』とは、実習実施機関が作成するものであり、技能実習生が毎日書くよう当協会が指導している『技能実習日記』のことではありません。新制度でもご注意お願いします。
 
上記書類を作成し、事業所(=工場)に備えて置かなければならず、技能実習生が技能実習を終了した日から1年間(※)は保管をしなければならない。
※2号までの3年間の実習を行った場合、2号終了時から1年間、1号開始時からの帳簿を保管となります。
 

技能実習実施報告について

毎年1回、4月1日~5月31日までに直近の技能実習事業年度(4月1日~翌3月31日まで)の『実施状況報告書』を作成し、機構に提出しなければならない。
*行方不明者率が20%以上かつ3人以上の行方不明者が発生した場合、機構に行方不明者の多発を防止するための対策案についての理由書(様式自由)を提出。
 

優良な実習実施者について

監理団体が優良と認定され、実習実施者が別紙各項目において6割以上の点数(120点満点中、72点以上、ただし当面の間②を除き110点満点中、66点以上)を獲得した場合、『優良実施者』と認定され、3号技能実習生の受入れ(=4~5年目の技能実習の実施)と人数枠の拡大が認められる。
3号技能実習生対象者は、2号移行対象職種と同一職種で技能検定試験3級相当の実技試験に合格した実習生。
 

(1)技能等の習得等に係る実績について

Ⅰ 過去3年間(=直近3技能実習事業年度)の基礎級程度の合格率の計算方法
 
分子:合格者数
分母:1号修了者(旧制度を含む)-やむを得ない不受検者数
 
1号修了者(旧制度を含む)=当該技能実習事業年度中に技能実習1号を修了した者やむを得ない不受検者=不受検となった原因が実習実施者の責任といえないもの。実習実施者の責めによらない理由の失踪、実習生の事情による途中帰国など。
 
Ⅱ 過去3年間(=直近3技能実習事業年度)の2・3級程度の合格率の計算方法
 
分子:(3級合格者数+2級合格者数×1.5)×1.2
分母:2号修了者+3号修了者-やむを得ない不受検者数+旧制度の実習生受検者数
 
(×1.5と×1.2は、日本人受検者の合格率の差を踏まえて設定する調整指数)
修了者数=当該技能実習事業年度中に技能実習2号・3号を修了した者
旧制度の実習生受検者数は、平成29(2017)年7月1日を基準日として、基準日前の受検実績は算入しなくても良いが、基準日以後に受検した場合は必ず受検者数として算入する。
 
※ただし、経過措置として施行日平成29(2017)年11月1日から3年間(=平成32(2020)年10月31日)までは、『直近過去3年間(=申請時を起点として遡った3年間)の3級程度の技能検定等の実技試験の合格実績』で評価が可能。
試験の合格実績で評価が可能だが、旧制度を含む実習生が受検して合格したものでなければならない。
 
Ⅲ 直近過去3年間(=申請時を起点として遡った3年間)の2・3級程度の技能検定等の学科試験の合格実績
 
Ⅳ 技能検定等の実施への協力
 
申請時を起点として遡った1年間の実績
 

(2)技能実習を行わせる体制について

技能実習責任者については講習の受講は義務であるが、技能実習指導員および生活指導員の講習の受講については義務付けられていない。
Ⅰ&Ⅱ直近過去3年(=申請時を起点として遡った3年間)以内の技能実習指導員・生活指導員の講習受講歴は技能実習の実施等の観点から講習の受講を推奨するもの。
 

(3)技能実習生の待遇について

Ⅰ 1号技能実習生の基本給のうち最低のものと最低賃金の比較は、日給や月給で給与が支払われている場合は時間当たりの賃金を算出する。
特定最低賃金を適用している場合は、特定最低賃金を比較。
比較時期は原則、申請が行われた技能実習事業年度の年頭(=4月1日)の最低賃金と1号技能実習生の基本給のうち最低のものと比較。
 
Ⅱ 技能実習生の賃金に係る技能実習の各段階ごとの昇給率は、1号修了⇒2号、2号修了⇒3号次の段階の技能実習を実施させた者を対象として、対象実習生の前段階の開始時点の報酬と次段階の開始時点の報酬を比較し、昇給率を算出。
実習生が複数いる場合、実習生の昇給率の平均値。
 

(4)法令違反・問題の発生状況

Ⅰ 直近過去3年(=申請時を起点として遡った3年間)以内。
旧制度の改善命令相当の行政指導は、地方入国管理局から不正行為の通知を受け実習生の受入れが停止となったものや「旧制度の改善命令相当の行政指導」に相当するもの
  
Ⅱ 直近過去3年(=申請時を起点として遡った3年間)以内の失踪の計算方法
 
分子:過去3年以内の失踪者数
分母:過去3年以内において新たに受入れを開始した技能実習生の総数
 
Ⅲ 直近過去3年(=申請時を起点として遡った3年間)以内の責めによるべき失踪責めによるべきか否かは個別具体的な判断になるが、実習生に報酬を適切に支払わなかった場合や、実習生を劣悪な環境下で業務を強制し失踪してしまった場合など。
 

(5)相談・支援体制について

Ⅰ 母国語相談・支援の実施方法・手順を定めたマニュアル等を策定し、関係職員に周知していることは、実習生から相談があった際に機構や監理団体で実施している母国語相談の窓口を紹介できるように体制を整えておくもの。
マニュアル等の内容は、分量にかかわらず実習生から相談を受けた際に対応できるように母国語相談・支援の実施方法や手順が具体的に記載されたものが必要。
 
Ⅱ 受け入れた実習生について、全ての母国語で相談できる相談員を確保していることは、実習実施者も実習生が相談できる相談員を確保することを
推奨するもの。実習実施者が母国語に対応できる常勤または非常勤の職員を確保していること。(監理団体の相談員は不可)
  
Ⅲ 申請時を起点して遡った3年以内に技能実習の継続が困難(経営上の都合等)となった実習生を1人でも受け入れていればこの要件に適合。
 

(6)地域社会との共生について

Ⅰ 教材を用意し、日本語講習を実施すること、外部講師を招いて日本語教育を実施すること、日本語学校へ通学する際の金銭的な支援をすることなどが該当。単に日本語学校を紹介したりするだけだと該当しない。
 
Ⅱ 地域祭りを企画し実習生を参加させる、ボランティア活動に実習生を参加させる、町内会に実習生を参加させる、国際交流イベントを実施して実習生を参加させることが該当。日本人向のイベントを周知するだけではダメ。
 
Ⅲ 季節ごとのイベント(正月、花見、月見等)を実施すること、実施者の施設内あるいは実施者主導で茶道・華道体験や着付けなどの文化講習を実施、または外部の文化講習等を受講する為の金銭的支援や博物館・美術館など社会科見学を実施が該当。
 
 

実習生の受入れ人数枠について

現行制度の基本人数枠

実習実施機関の常勤職員の総数技能実習生の人数
301人以上常勤職員総数の1/20
201人以上~300人以下15人
101人以上~200以下10人
51人以上~100人以下6人
50人以下3人

 
新制度の基本人数枠
実習実施機関の常勤職員の総数技能実習生の人数
301人以上常勤職員総数の1/20
201人以上~300人以下15人
101人以上~200人以下10人
51人以上~100人以下6人
41人以上~50人以下5人
31人以上~40人以下4人
30人以下3人

※常勤職員数には、実習生(1号、2号、及び3号)は含まれない。
 
優良実習実施者となった場合
1号(1年間)2号(2年間)3号(2年間)
基本人数枠の2倍基本人数枠の4倍基本人数枠の6倍

※技能実習生の受入れ人数は、1号:常勤職員の総数、2号:常勤職員総数の2倍、3号:常勤職員総数の3倍を超えてはならない。
 

技能検定2・3級相当の試験について

(1)11/1施行以降、新法の実習生については、技能検定2・3級相当の実技試験が義務化されます。
(2)技能検定2・3級相当の受検料については、実習実施者負担でお願いします。
(3)技能検定2・3級相当の学科試験の受検については義務ではないので、学科試験の受検については実習実施者の意向を尊重します。
(4)技能検定2・3級相当の試験に合格した実習生に対し、報奨金を支給します。
 
お問い合わせは、当協会までお願いします。

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